-船戸 与一 『事変の夜 満州国演義2』

「満州国演義」というこの一連の作品の第1巻にあたる[[『風の払暁』>ときどき日記/2007-06-14]]読了後、それほど間をおかずに 『事変の夜』も読んでいたんだけど、第3巻の『群狼の舞』を読む前にざっと読み返してみた。

   あの地が日本を、俺たちを狂わせた――。
   四兄弟が生きざまを競う冒険大河ロマン! 

敷島家の四兄弟。太郎は奉天の総領事館の参事官。次郎は、青龍同盟という馬賊の長だったのが、今はひとりとなり・・・。三郎は憲兵隊の中尉。四郎は上海の東亜同文書院の学生だったのが、阿片に溺れある事件を起こしたことから、孤児院・仁愛堂、そして、日本人の経営する和風旅館・清風荘に身を寄せることに。

この四人に関わってくるのが、特務機関の間垣徳蔵。

読み返してみて、この四人の動向は大体頭に残っているんだけど、事細かに書き込まれている政治情勢や日本国内の事情、軍部の動きがかなり抜け落ちていた。関東軍の謀略とか国内の世論の高まりと各方面の動き、満州の新国家建設にあたっての論争--例えば王道楽土や五族協和など、興味はあってもなかなかすんなり頭に入ってこない。

この巻の巻末には参考文献が4ページに渡ってあげられているので、全4巻を読み終わったら、手をつけやすそうなところから、少しずつ読んでみよう。
この巻の巻末には参考文献が4ページに渡ってあげられているので、全4巻を読み終わったら、手をつけやすそうなところから少しずつ読んでみよう。

《2008.4.16読了》

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