本の小口が黒いのがイヤだ。 そして、京都の三条大橋の近くでバラバラ遺体が見つかるのがイヤ。 寝台特急の中とか、ホテルの一室とか、自分があまり行きそうにない場所ならいいんだけど、三条大橋はわりとよく通りかかる場所。 しばらくの間、通りかかる度に「バラバラ遺体」を思い出しそうでイヤなのだ。 この人の本はずっと気にはなっていたんだけど、新聞の書評などをちらちら読みしていると、「読みづらそう」、「文体がしんどそう」というぼんやりとしたイメージができてしまって、読みそびれていたのだ。 それを、3ヶ月ぐらい前かに、新聞でこの本の書評を見て、何の気の迷いかその日のうちに図書館で予約。予約数100件を超える人気本で、今頃になって手元にやって来た。 読み始めは、「思っていたほど読みづらくはなさそう」という印象。途中、かなり観念的な会話があって、「しんどい」とは思ったものの、それよりも最後まで違和感があったのは、ごくごく日常的な生活の描写。内容的に意図して書かれているものかもしれないけど、「良介は」、「佳枝は」、「崇は」と他人数の視点で書かれていて、それぞれの思いがすんなり頭の中に入ってこない部分が多くて、「あれっ、今のは誰の思いだっけ?」と読み直すことが何度もあった。 さて、まだ上巻しか読み終わっていないのに覚え書きを書いているのは、下巻を予約するのを忘れていて、上巻が届いてから予約したから。またまた100件を超える予約数なので、手元に来るのは2〜3ヵ月先か? 遺体の身元がわかった時点、という、ものすごく中途半端なところで終わっているので、早く読みきってしまいたい。 そういえば、本の表紙に、このバラバラ遺体が誰であるかをすでに書かれているのは、どうなんだろう?・・・結末を読んでみないと、何とも言えないんだけどねぇ。 |