• 畠中 恵 『つくもがみ貸します』

江戸の深川で古道具屋兼損料屋である出雲屋を営む、お紅と清次の姉弟。この二人が主役のようでいて、損料屋 ―― 古道具や日々必要な雑多な品を扱うレンタルショップのようなお店にいる「つくもがみ」という妖(あやかし)たちが大活躍するお話。

「利休鼠」「裏葉柳」「秘色」「似せ紫」「蘇芳」の五編の連作短編集。

「しゃばけ」シリーズとともに、設定や雰囲気は大好きなんだけど、話のキレがいまひとつのような・・・。

一編目の「利休鼠」の話から、お紅と清次の'姉弟’が「蘇芳」というものに妙なわかだまりを持っていて、短篇をひとつずつ読み進むにつれて、「蘇芳」がどういうことで、どういう関わりがあったのか、そして最後には・・・と少しずつ明かされていくという内容。ラストは、「そうなるだろうなあ」という終わり方。

おもしろくないわけじゃないし、ちょっとした事件が次々と起こって、「この先は?」と気になる展開。それなのに、読んでいて妙に眠くなる本であった。単に、今の季節のせいなのかな?

《2008.5.10読了》


本の覚え書き/読了本


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Last-modified: 2008-05-10 (土) 18:20:23 (5822d)