• お猿さんに目が釘付け!

この前の土曜日に、大阪の国立文楽劇場へ見に行った文楽の覚え書きを少しずつ。

まずは、『靱猿(うつぼざる)』

  大名が遊山に出かけた先で、芸を見せる猿を連れた猿曳(さるひき)に出逢います。
  その猿の皮が、靱(矢を納める筒)に使うのにうってつけと考えた大名は、
  猿を譲れと強引に要求。
  ついには猿もろとも射殺すと猿曳を脅します。
  猿曳は泣く泣く別れの覚悟を固めますが・・・。

猿の動きがおちゃめで、ものすごく可愛い。大名と猿曳の、猿にとってはとんでもない話の内容を理解しているようなしぐさも、何とも言えず愛らしい。

その猿も、大名・太郎冠者(家来)・猿曳の三体の人形と同じように、ガシラと右手、左手、足と三人の人形遣いによって使われている。

猿の動きは、他の人形と比べると派手で、手はもちろん足も頭もよく動く。最後には、扇を広げて舞まで舞ってくれる。この動きが軽快で、おもしろくて、この演目の7割方は猿を見ていたような気さえする。

「人形が苦手でも食い入るように見られるものがあるんだ」という発見をさせてくれた、うれしい演目。



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Last-modified: 2008-11-14 (金) 14:10:22 (5634d)