• 映画『カポーティ』

評判通り、トルーマン・カポーティを演じるフィリップ・シーモア・ホフマンが大熱演。カポーティがどんな風貌の人だったか全く知らないのだけど、甲高い声、べたっとした話し方、独特のしぐさ、いくつかのエピソード、短い会話のあとにいきなり大声で笑い出すのにはついていけないものも感じたけど、短時間にカポーティの複雑な人間像がうまく描かれていると思う。

第一印象はかなり怪しいやつ、それで子供の頃から周囲の奇異の目にさらされてきたという設定なんだけど、終盤に近づくにつれて、カポーティに感情移入しそうになっている自分が怖かった。

ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたと言われる傑作『冷血』、その完成までの道のりを描き出した伝記ドラマ。

1959年11月15日にカンザス州ののどかな田舎町で一家4人が惨殺された事件について、小説を書こうと取材をはじめたカポーティは、容疑者の一人ペリー・スミスと知り合い面会を重ねるうちに、いろんな意味で精神的に追い込まれていく。

『冷血』はかなり以前に何度か読もうとして、早い段階で挫折。映画館を出て、「今度こそ」と本屋に向かったものの、パラパラと中を見て、なんで挫折したのかを思い出した。映画を見終って、『冷血』というのが何を意味しているのかがよくわからなくなった。滅入りそうな話なので、精神的に安定している時に、今度こそちゃんと原作を読んでみよう。

映画 カポーティ http://www.sonypictures.jp/movies/capote/

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Last-modified: 2006-10-27 (金) 20:14:37 (6384d)