• 島田 荘司著『帝都衛星軌道』

「帝都衛星軌道(前編)」、「ジャングルの虫たち」、「帝都衛星軌道(後編)」という構成。

(前編)は、息子が誘拐されて、犯人は身代金の受け渡し場所に山手線車内を指定してくる。母親の紺野美砂子は、警察の指示で超小型のピンマイクと発信機をつけて、犯人の指示通りに行動するが・・・。受信機から聞こえる美砂子の声と、それを聞いている刑事たちの様子が事細かに描かれていて、「本のタイトルとどう関係するの?」という内容。

「ジャングルの虫たち」は、ホームレスの平栗修治が語る軍司純一という型破りな男との過去の短い付き合いを中心とした奇妙なお話。

「なんでわざわざ間にこの話を入れたのか?」と思いながら(後編)を読み出すと、いきなりこの作者らしい展開。ラストには、残された謎もきっちり解明されるのは、相変わらずすごい。

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Last-modified: 2006-09-22 (金) 20:50:40 (6425d)