文・大泉実成、絵・水木しげる。 図書館の旅行ガイドなどが並んでいるところに置かれていた。これは、紀行文の扱いなんだね。 「何の因果応報の結果なのかわからないが」、水木しげると一緒に10日間もマレーシアのジャングルを旅することになってしまった大泉実成氏が書いた本。なんでも、『超弩級一大スペクタクル大冒険活劇妖怪捕獲ロマン』らしい。 マレーシアの少数民族・セノイの住む郷は、水木しげるに言わせると、世界でも珍しい妖怪文化の宝庫だそうだ。妖怪を求めて世界中を冒険旅行をしている水木しげるが、そこで、妖怪(精霊)の話を聞き、「妖怪大戦争」と称して気に入った精霊像を買いまくり、妖怪画を描くために必要な写真を撮りまくる。 妖怪に対する思い入れもすごいし、年齢に似合わないパワフルさもすごい。常々、言葉の通じない地域に行くと、パワフルな人と、絵や歌など芸達者な人がなじみやすいんじゃないかと思っていだんだけど、まさに、そんな感じの人だ。持っていった妖怪画にセノイの人々が夢中になって見入るのもおもしろい。 写真は、「とんがり頭」という妖怪。ジャングルの木の上にいるとき、「ゴルルルル・・・」という音を立てて、人を脅かすこともあるんだって。右上に写っているのは、なぜか仲間だと思ったらしい、うちのMini Gecko。本文のところどころに見開きで妖怪の絵があって、電車の中で読んでいたら、「やばい、恥ずかしいから飛ばさなきゃ」と焦ってしまった。まあ、何箇所かに固まっているからまだよかったんだけどさ。 #comment |