日々の名言・珍言祭の蔵
過去の名言・珍言祭(チンゲンサイ)
こちらは葵のページで更新している「日々の名言・珍言祭(チンゲンサイ)」の過去ログを収納しておくコーナーです。
新しい名言・珍言をご覧になりたい方は、葵のページをご覧になってくださいね。
●11月20日(木)
田中啓文 『邪馬台洞の研究』(講談社ノベルス)より
九個のカレーパンを平らげてしまった比夏留(ひかる)は、もうひとつの袋からハヤシパンというのを出して、食べはじめた。
ハヤシライスのルーが入った揚げパンだ。
彼女のTシャツには「林も悪(わる)でよ・・・」という文字が印刷されており、なかなかぴったりのチョイスである。
- ハヤシパン、食べてみたい〜!Tシャツの文字も不思議だし、どんな本なんだろ?想像力膨らまされるなあ。 -- Gecko 2003-11-20 (木) 21:36:38
- 「邪馬台洞の研究」は、「蓬莱洞の研究」という本の続編にあたります。常識を超えた不思議な事件を、高校生達が、民俗学+ダジャレ+主人公の大食いで解決するという、摩訶不思議なシリーズ(笑)。あまりのダジャレにいつも、脱力してます(^^;)。作者は大阪生まれの人。な〜る〜ほ〜ど〜・・・。 -- 葵 2003-11-21 (金) 16:53:15
●11月13日(木)
レックス・スタウト 『殺人犯はわが子なり』(早川ポケットミステリ)より
ウルフは立ち上がった。「いっしょにどうかね、フライヤー君?
みんなに行きわたるぐらいは十分にあるよ。
チキンのレヴァーと白ワイン漬けのマッシュルーム、それに餅だ。
もうひとり分 たのむよ、フリッツ」
- グルメ探偵、ネロ・ウルフの珍言・・・。ウルフ家自慢の昼食の席にもう一人、誘うところなんだけど、このメニュー・・・。特に「餅」ってのが意味不明すぎ。誤植なんでしょうか?? -- 葵 2003-11-13 (木) 15:11:53
- ようやく、ウルフが「チキンのレヴァーと白ワイン漬けのマッシュルームと餅」の昼食に誘うところまで読み進みました。でも、そのあとの「ジンジャー・エールとジンを四対一に混合したやつを飲む」ことが、どうしてそんなにひどいことなのか?炭酸飲料はビールとスパークリングワインしか飲まない私には、よく理解できないんですよね -- Gecko 2003-12-10 (水) 19:40:48
- おお、Geckoさんもお読みになっているんですね〜♪ 私はお酒についての記述はまったく分からないんですが、ウルフ家のレシピとか常識って、よく分からないですよね。13ページでフリッツが、「ニシンの腹子」について力説してるけど、「それって、カズノコじゃん!」と思ったり(爆)。謎のメニューだわ・・・。 -- 葵 2003-12-11 (木) 15:45:07
●11月6日(木)
ロイ・ヴィカーズ 『殺人を選んだ7人』(早川ポケットミステリ)より
一世紀ほど前には、われわれは、サーカスの見世物にオレンジの皮を投げつけて愉しんだものである。
エドワード十世時代になると、伴侶を得るための生理的条件をやむなく奪われたオールドミスの悲劇を、われわれはたっぷりと愉しむのである。
すさみはじめた彼女たちの神経組織は、ますますその振舞いを奇矯なものとし、人格的な威厳を失わせるのに役立つのだが、それがミュージックホールや漫画新聞の好材料になる。
オールドミスをたねにした駄洒落は、だれでも心あたりがあるので、受けるのである。
- 今日(11月6日)にアップした珍言は、これだけを見るとプンプンに怒りたくなるんだけど・・・。お話の方は、これをマクラに、オールドミスになりかけの女性がいかに精神的ストレスを蒙っているかという展開になるのでした。だから、むしろ著者は、そういう風潮を怒ってるんだよねぇ・・・。 -- 葵 2003-11-06 (木) 12:47:11
- そういえば、オールドミスの登場人物についての記述があまりにひどくて、かなり早い段階で読みすすめなくなった推理小説がありました。随分前のことなのでタイトルが思い出せないんですが、泡坂妻夫か鮎川哲也か、かなり昔のものだったような・・・。記憶がうつろ -- Gecko 2003-11-06 (木) 20:37:25
- そういうこと、ありますよねえ。オールドミス以外だと、関西人の描き方や関西弁の言い回しがあまりに変で、読みすすめなくなる小説とか、見られないドラマとか(爆)。 -- 葵 2003-11-07 (金) 12:47:51
●11月4日(火)
大島弓子 『グーグーだって猫である』(角川書店)より
以前にうちにあった15年ものの冷蔵庫は、ドアの開け閉めのたび「モウイイヨ〜」と言っていた
つまり 「もう私を捨ててもいいから 新しいの買いなよ〜〜」と 言っていたのだ
●10月30日(木)
皆川博子 『彼方の微笑』(創元推理文庫)より
彼女は、おそろしくプライドの高い女だよ。
彼女のプライドは、彼女自身が他人に奉仕することはいくらでも許す。
しかし、他人が彼女のためにつくしたり何かを耐えたりということは、だめなんだ。
●10月27日(月)
丸谷才一 『絵具屋の女房』(文藝春秋)より
学問とはしばしば、真実のためにはやむを得ないといふ口実を設けて、柄の悪い話をする作業なのである。
ニーチェの哲学なんかはその典型で、あれはちよつと頭がいい人なら少年時代から気がついてゐるが、しかし慎み深いたちなので口に出すのを控へてゐる類のことを最初に書き散らしたから、人間性へのすごい洞察だなんて評価されたり尊敬されたりすることになつたのだ。
●10月22日(水)
長山靖生 『「吾輩は猫である」の謎』(文春新書)より
現在では戦争イコール罪悪という観念が浸透しているが、明治三十九年の日本で、そのことを公言する人間はほとんどいなかった。
(中略)なにしろこの時代、旅順が陥落すると、ある百貨店では「陥落記念大売出し」を行なったくらいだ。
まるで日本シリーズの優勝記念大バーゲンみたいだが、元々、このふたつは同じ発想なのである。
●10月20日(月)
皆川博子 『ジャムの真昼』(集英社)より
家族が平和に調和をたもっているのは、だれかに皺寄せがいっているからだ。
おとなしい者、周囲に気兼ねする者、我慢強い者が、声をあげないから、平和にみえる。
●10月17日(金)
高橋源一郎 『人に言えない習慣、罪深い愉しみ』(朝日文庫)より
ケガをした貴乃花が武蔵丸をぶん投げて優勝した時、コイズミさんは「感動した!」といった。
正直で、いい人なんだなとぼくは思った。
ああいう時、ぼくは、観客全員がそのケガをした相手の味方をしている中で相撲をとらなきゃならない武蔵丸はたいへんだなあと思ってしまうのだ。
そんなことでは感動から遠ざかってしまう。
- ダイエーが優勝しましたね。甲子園で阪神が三連勝したときに、「ダイエー、敵地のこの歓声の中、いい試合してるよなあ」って思っているのかな、高橋源一郎さんも、って考えていたんですよね 貴乃花のときも、「ああ、もう無理しなくてもいいから、次に頑張ろうよ」って思っていたし。私も感動から遠ざかってしまうやつかも。 -- Gecko 2003-10-27 (月) 21:11:46
- 監督はどちらかというと星野、選手はどちらかというとダイエー派な私は、今ひとつ乗れないシリーズでした(笑)。バーゲンも興味ないし・・・。私は大体、判官贔屓の傾向があるので、一度、「両リーグの最下位同士」の裏日本シリーズをやってもらいたい、と思ったりもして・・・。こうやって、どんどん感動から遠ざかってしまっているような -- 葵 2003-10-28 (火) 08:22:01
●10月15日(水)
野村雅一 『しぐさの世界 身体表現の民族学』(NHKブックス)より
スペインの画家ダリが、かれが生まれる三年前に七歳で死んだ兄の名サルバドールをあたえられたことはよく知られている。
かれは数々の奇行を、自分は自分であって死んだ兄のサルバドールではないことを証明しようとする努力であったとも説明している。
●10月12日(日)
桂米朝 x 筒井康隆 『対談 笑いの世界』(朝日選書)より
筒井 「師匠とは、人間国宝になられるだいぶ前からお目にかかってないんですよね。
あのう、もし米朝師匠を怪我させたら、普通の傷害罪だけやなしに、やっぱり公共物破損とか、文化財保護条令違反とかも加わるんでしょうな、当然(笑)」
- 筒井康隆って、私にとっては過去の人(一時期いっぱい本を読んで、主演の芝居まで見に行ったのに、今は全然だから(^^ゞ)だったんですが、この対談はおもしろそう。象のお話とか読んでみたいなあ>「読書の三昧境」のコメントをこんなところにつけるなって。 -- Gecko 2003-10-15 (水) 20:21:32
- 実は、私にも過去のヒトでした(^^;)>筒井康隆。久しぶりに読んだけど、ど〜うも米朝師匠の話のほうがオモロイのは何故?(笑) 象の話は、ほんの一言だったんですけど、それ以外にもお父さんの悪食(動物ならなんでも食べる)の話があって、そこはメッチャ面白かったです -- 葵 2003-10-15 (水) 20:58:32
●10月10日(金)
中島らも 『ビジネス・ナンセンス事典』(集英社文庫)より
暗君ほど鶴の一声を発したがる。これがサラリーマンの悲劇的なところなのだろう。
●10月8日(水)
レジナルド・ヒル 『死者との対話』(早川ポケットミステリ)より
彼は本棚に行った。蔵書を見れば、その持ち主について多くのことがわかる、というか、どこかにそう書いてあった。
しかし、それにはまず本のことをよく知っているのが前提で、彼は知らない。
●10月6日(月)
日経サイエンス・編 『養老孟司 ガクモンの壁』(日経ビジネス人文庫)収録、養老孟司と正高信夫(比較行動学専攻)の対談より
養老「それで思うんですが、日本人と米国人の笑いの違いというのはどうなんでしょう」
正高「同じような顔をしていますけど、やはり日本人歌手の中島みゆきと米国人女優のメリル・ストリープの笑いは違うんです。
どこが違うかというと、米国人の笑いは垂直方向の筋肉の収縮がすごく強いんです。日本人は水平方向にしか収縮しない。
でも日本人は、米国人のような笑いの方が魅力的だと判断するんです」
- 中島みゆきとメリル・ストリープの顔が似ているのかと、二人の顔を思い浮かべてしまいました -- Gecko 2003-10-06 (月) 20:37:28
- Geckoさん、こんにちは〜。実は私も、↑そういう意味だと思ってました。「似てないけどなぁ・・・。この博士には、そう見えるのかなぁ??」って(^▽^;)。 -- 葵 2003-10-07 (火) 08:02:00
●10月4日(土)
深代惇郎 『天声人語8』(朝日文庫)より
簡潔でユーモアに富んだスピーチに、ウィルバー・ライトのがある。1903年、弟と人類初の動力による飛行に成功した。その祝賀パーティーで
スピーチを求められ、ライトは立ち上がった。
「淑女、紳士諸君、おしゃべりな鳥オウムは、あまり飛ぶことができません」
●10月3日(金)
デズモンド・モリス 『人間動物園』(新潮選書)より
堂々と力強くでさえあれば、ときおり間違った判断を下しても無事にすんだ強力な指導者はたくさんいる。
しかし、優柔不断で無事にすんだ指導者はまずいない。
●10月2日(木)
W.H.オーデン 『オーデン詩集』(思潮社)より
他人を死なせなかった死者は めったに銅像を立ててもらえない。
●9月29日(月)
米原万里 『ガセネッタ&シモネッタ』(文春文庫)より
「米原さん、金正日総書記の好物、知ってますか?」なんて尋ねてくるのは、南北対話の進展で最近景気のいい、韓国語同時通訳の長友英子さん。
「サンドイッチなんですって。サンドイッチのこと韓国語で何と言うか、知ってますか?」
「エッ、あれは韓国にとっても朝鮮にとっても外来品だから、サンドイッチって言うんじゃないの?」
「ハムハサムニダって言うんです」
●9月28日(日)
ジャネット・フラナー 『パリ点描 1925-1939』(講談社学術文庫)より
18世紀のカマンベール町の農婦、故マリー・アレルは、カマンベール・チーズを初めてつくった人物として称えられてきた
(彼女亡きあと、夫がこのチーズで身代を築いた)。
だが、アレル夫人を記念する石碑は、残念なことに、カマンベールではなくひと切れのグリュイエル・チーズに似ている。
正当な扱いとはいえない。
●9月27日(土)
若島正 『乱視読者の英米短篇講義』(研究社)より
ラードナーの短篇では、ほとんどの場合において、登場人物たちはしゃべればしゃべるほどばかに見えます。
それは現実世界でも同じことかもしれません。
●9月26日(金)
利倉隆 『絵画のなかの動物たち』(美術出版社)より
犬は人間が家畜化した最初の動物であるのに対して、猫は人間を家畜化した唯一の動物だという卓見もある。
- 猫に家畜化?うーん、昔一緒に暮らしていた猫のことは友達だと思っていたんだけどなあ。うちの母は、私と猫の名前をときどき呼び間違えていました。同じ扱いだったのかなあ。 -- Gecko 2003-09-27 (土) 14:38:33
- 私も猫を二度ほど飼ったことがあるんですが、なんだか「ご機嫌取り」に終始していたような・・・。人間が家畜化とまではいかなくても、下僕とは化してました・・・。 -- 葵 2003-09-27 (土) 19:41:22
- どもども!うちの猫より私のほうが家畜っぽいかも(笑) -- じゅび? 2003-09-29 (月) 18:16:24
- じゅびさん、書き込みサンキューです(^^)。 じゅびさんのとこの猫ちゃんみたいに可愛いと、私も「家畜」にされてもいいにゃぁ(笑)。でもなんだか、「家畜人ヤプー」みたいですね(^^;)(爆)。 -- 葵 2003-09-30 (火) 08:00:55